カンボジアYMCA
シェムリアップ・チャイルドケア・プロジェクト
シェムリアップからチャイルドケア・プロジェクトの報告(2018年1~3月)
カンボジア・シェムリアップでカンボジアYMCAが運営するチャイルドケア・プロジェクトの様子が届きました。全国から寄せられた国際協力募金がこのプロジェクトを支えています。
~シェムリアップ・チャイルドケアセンター~
シェムリアップでは多くの子どもたちが、小学校に入学する前に必要な教育を受けられないまま、学校に通っています。
生活が苦しい家庭では、子どもを保育所に通わせる余裕がないからです。
小学校に入学後、必要な基礎知識がない子どもたちは、教育を受けてきた他の子どもとの違いを感じ、孤独になります。
その結果、長期にわたる休学や早い時期からの退学につながるのです。
教育を受けることで子どもたちの将来を広げるため、私たちYMCAができることは、学校で子どもたちが活躍し、学校をきちんと卒業できるようにサポートすることです。
経済的な理由で子どもを学校に通わせることができない親のために、子どもたちを預かるチャイルドケアセンターを2015年に開設しました。安全に過ごせるチャイルドケアセンターがあることにより、親は安心して街に働きに出ることができます。子どもたちはそこで衛生・遊び・睡眠・食べ物の大切さについて学んでいます。さらに、身体・思考・精神その他さまざまな能力を高め、成長しています。
チャイルドケアセンターでは以下にも取り組んでいます。
・運動と生活指導
・家庭訪問
・植物の栽培や花壇の整備
・給食の提供
・公立小学校に通うための学費補助
2018年第1四半期には以下のことを達成しました。
・15人の子どもたちに学習、運動、そして栄養のある食事を提供しました。
・栄養のある食事を提供することにより、子どもたちの身体的な成長を助けました。
・充実したサービスの提供で、子どもたちの親も満足しています。
・7人の卒業生を公立小学校に送り出し、入学後も楽しく学んでいます。
~恥ずかしがり屋から自信のある女の子へ~
スレイ・ロスちゃん
スレイ・ロス(Srey Roth)ちゃんは5歳の女の子です。一人っ子で両親は農業を営んでいます。YMCAでクメール文字や英語のアルファベットを学び、塗り絵をしたり、おもちゃで遊んだり、英語の歌を歌ったりしました。とても親切な女の子なので、たくさんの友達ができました。友達と遊んだり勉強したりできるYMCAが大好きです。
YMCAに通い始めた頃はおとなしく恥ずかしがり屋だった彼女は、自分に自信を持てるようになりました。母親は娘を成長させてくれたYMCAに感謝し、娘を小学校にも通わせると決めました。
~ボランティアを通して得たもの~
松尾拓海さん
私は大学のフィールドスタディーでカンボジアへ行き、チームリーダーとしてシェムリアップのボランティア活動に参加しました。
カンボジアは素晴らしい国です。カンボジアの人びとは初対面でも気さくに話しかけてくれました。
田舎の小道を歩いていた時に、お年寄りや子どもたちがあいさつをしてくれたことを今でも覚えています。
シェムリアップのYMCAチャイルドケアセンターの子どもたちは人懐っこく活発でした。私たちはシェムリアップの学生たちと一緒に、絵の描き方、英語の基礎、数の数え方などさまざまなことを教えました。
一方でカンボジアの文化・歴史を学び、日本とカンボジア相互の理解を深めました。私たちとの交流がシェムリアップの子どもたちや人びとの心に残り、少しでも彼らの人生の可能性が広がる機会になればと願っています。
ボランティアをすることで新たな発見があり、世界の人びとに対して思いやりを持つことができます。
今後は日本の友達にもカンボジアに足を運んでもらえるように、カンボジアの素晴らしさを伝えていきたいです。
カンボジアYMCA
翻訳・要約 佐藤 夏子(日本YMCA同盟インターン)
*ご支援してくださっている皆さまに心から感謝いたします。
2017年は、日本全国からYMCAに寄せられた募金の一部から5,000$が、また、横浜YMCAからも6,000$がカンボジアYMCAに送られました。シェムリアップ・チャイルドケア・プロジェクトをはじめとする子どもたちの支援や高齢者支援に用いられています。
――訪問報告(2017年12月)はこちら
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