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機関誌THE YMCA

THE YMCAは日本YMCA同盟が発行している機関誌です

特集:誰一人取り残さない―SDGsの担い手としてのYMCA

最新号のオピニオン

日本YMCA同盟からの提言

SDGsとYMCA

国際基督教大学 上級准教授/日本YMCA同盟常議員
大森 佐和 氏

「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals, SDGs)」は、2015年9月の国連総会において全会一致で採択され、2016年から2030年までの15年間で達成しようと世界各国が取り組んでいる開発目標です。SDGsは、17の目標と、それぞれの目標を達成するための169のターゲットから成り立っています。
SDGsは、「ミレニアム開発目標(MDGs)」(2000 ~ 2015年)の後継となるもので、「世界中の極端な貧困に苦しむ人びとを半減する」など、8つの目標を掲げ、実際に極端な貧困状態にある人びとを、19億人から8億3,600万人に削減することに成功するなど大きな成果を上げました。
MDGsでは途上国の貧困削減に主眼が置かれたこともあり、経済成長優先か環境保護優先かという点では途上国と先進国の間で対立を生みがちでした。しかしSDGsでは、むしろ持続可能な開発には貧困削減が不可欠であることから、これらの2項対立を超え、貧困の削減、社会的包摂、環境保護の3つを統合しました。そしてSDGsの最大の特徴として、先進国や途上国を問わず、「誰一人取り残さない」ためにすべての国で行政・企業・市民セクターを問わず、達成すべき開発目標として設定されたのです。日本では、7人に1人の子どもが貧困の状態にあり、ジェンダー平等や障がい者の社会参画など多くの課題を抱えています。これらも、SDGsが取り組むべき日本の重要な課題です。
YMCAは、災害・震災支援や、途上国の子どもたちのためなどの国際協力、国内の子どもたちへの場の提供など、SDGsの達成に大切な役割を果たしています。青年や女性の意思決定への参画を進めるというYMCAの動きも、YMCA自体のガバナンスにおける包摂性を高めるものです。最近は、敵対、差別、排除を思わせる国際的、国内のニュースが目立ちます。また、「中立的」であることを標榜し、こうした状態に無関心な日本社会の傾向が強まっていないか心配でなりません。
こうした時だからこそ、日本の課題、世界の課題に取り組むYMCAの活動が、SDGsの達成を後押ししていく、そうしたステークホルダーとしてのYMCAの役割に大きく期待しています。



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