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機関誌THE YMCA

THE YMCAは日本YMCA同盟が発行している機関誌です

特集:平和を形にしていく

最新号のオピニオン

日本YMCA同盟からの提言

核兵器禁止条約を生かすために

ピースボート共同代表、ICAN国際運営委員
川崎 哲 氏


核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)は、昨年ノーベル平和賞受賞という光栄にあずかりました。核兵器の非人道性に注目を集め、核兵器禁止条約の成立に貢献したことが評価されたものです。ICANは2007年に発足したNGOの連合体で、101カ国468団体が参加しています。
核兵器禁止条約は、歴史上初めて、核兵器を全面禁止し、その完全廃絶への道を定めたものです。条約は前文で被爆者や核実験被害者が受けてきた苦難に言及し、いかなる核兵器の使用も国際人道法違反だとしています。そして、核兵器の開発、保有、使用、威嚇などを包括的に例外なく禁止しています。今日核兵器を保有する国には、国際的検証の下で核を廃棄していく道筋を定めています。さらに、核兵器の使用や実験による被害者に対する援助や、核実験などで汚染された環境を回復する義務を定めています。
条約は50カ国が批准した後に発効します。ICANは現在、世界各国の政府や議会に署名・批准に向けた働き掛けを行っています。
こうした中、日本政府は署名・批准しない方針です。その理由として政府は、核兵器禁止条約は「米国の核抑止力の正当性を損なうから」と述べています。核抑止力とは、核兵器を使用する姿勢を見せて相手を脅すことです。核兵器の惨害を身をもって経験した日本政府が、核兵器の使用や威嚇が正当だと公然と主張しているのは驚きです。このような政策の妥当性について、国民的な議論が必要です。
ICANは、核兵器の製造企業に融資をしている銀行などについて調査しました。その結果、世界329の金融機関が計55兆円を核兵器製造企業に融資し、うち日本の7銀行などが2兆円を占めることが分かりました。政府はもちろん、銀行や企業が核兵器に関わらないという規範を強めていく必要があります。
ピースボートは、被爆者の証言を世界に伝える航海を続けており、被爆者たちと共に活動するユースを大募集しています。YMCAとはこの数年、いくつかのプロジェクトで協働しました。核兵器禁止条約を生かしていくために、今私たちそして、ユースが動く時です。



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