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機関誌THE YMCA

THE YMCAは日本YMCA同盟が発行している機関誌です

特集:平和をつくりだす -県民投票が示す沖縄からのメッセージ-

最新号のオピニオン

日本YMCA同盟からの提言

沖縄の人びとの真の声

沖縄YMCA理事長
知念 一郎

 2019年2月24日、辺野古新基地建設の賛否を問う県民投票が行われました。投票の結果、投票者の 43万票超という圧倒的多数の票が投じられ、新基地反対が民意として示されました。過去2回の知事 選挙においても基地建設反対の民意が示されています。それにもかかわらず、今なお日本政府は県民 の声を無視し埋め立て工事を強行しています。  なぜ、沖縄県民は基地建設に反対するのか。それは、沖縄県民が過去の歴史に学び「戦争の愚かさ と平和の尊さ」を知っているからです。沖縄では、県独自の『琉球・沖縄の歴史』(ジュニア版)、『琉球・ 沖縄歴史と文化』(高校用)を編纂し、正しい歴史教育を行っています。6月23日の「慰霊の日」を休 日と定め、県主催の「全戦没者追悼式」が行われるほか、その時期を平和学習月間と位置づけ小学校 から高校、大学まで平和を考える学習が行われています。  今から140年前、「琉球国」は武力をもって解体され日本国に併合、1879年(明治12年)「沖縄県」 となりました。これを沖縄では「琉球処分」と呼んでいます。その後は、日本国民として同化され、 良き皇民として太平洋戦争に駆り出され、本土防衛の盾となって、地上戦に巻き込まれました。そし て12万人余りの尊い命が奪われたのです。敗戦後の1948年、日本の独立と引き換えに沖縄は切り捨て られ、米国の植民地として提供されました。これを第2の「琉球処分」と呼びます。  24年後の1972年、米国の施政権から解放され念願の祖国復帰が実現し、「沖縄県」に戻りました。 しかし、米軍基地は復帰後もそのまま居座り続けています。国土の0.6%に過ぎない沖縄に在日米軍基 地の約70%があること自体、不平等、不公平、差別というものです。その上、さらに辺野古に巨大な 軍事基地を造ることはとても受け入れ難い。戦時中、辺野古基地のある所は難民収容所でした。私は 国民学校3年生の時(9歳)、その収容所で終戦を迎えました。故翁長沖縄県知事は、国連人権理事会 において「自国の自由、平等、民主主義を守れない国が、どうして世界の国々とその価値観を共有で きるでしょうか」と演説されました。沖縄県民は辺野古基地問題を人権問題と捉えています。特定地 域の犠牲の上に成り立つ「平和と繁栄」は真の平和とはいえません。  平和を脅かす軍事基地の建設に、沖縄YMCAは反対をします。われわれの使命は「平和をつくりだ す人」を育てることです。例えば、平和学習月間に合わせ、YMCA学童クラブで平和学習の実践、館 内での写真・ポスター展示を通しての啓発活動のほか、他団体から要請を受けて平和学習を手伝うな どの教育的手段をもって実現していきます。



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