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機関誌THE YMCA

THE YMCAは日本YMCA同盟が発行している機関誌です

最新号のオピニオン

日本YMCA同盟からの提言

発効し、動き出した核兵器禁止条約
核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員/ピースボート共同代表 川崎 哲

今年1月、核兵器禁止条約が発効しました。この条約は歴史上初めて、核兵器を作ることも持つことも使うことも、そしてこれらに協力することも、いかなる状況でも違法であると定めた国際法です。2010年に赤十字が核兵器の非人道性と廃絶の必要性を世界に訴えて以来、核兵器が使用された場合の非人道的な影響に関する国際的な議論が重ねられてきました。その結果、2017年7月に122カ国の賛成により核兵器条約が採択されました。その後3年あまりかけて条約発効に必要な50カ国が批准し、今日(7月24日現在)では55カ国が批准しています。
この条約の第1回締約国会議が、来年1月にウィーンで開催される予定です。条約交渉を先導したオーストリア政府が会議をホストします。核兵器の非人道性とリスクが改めて議論されるほか、この条約に署名・批准する国をどのように増やしていくかが話し合われます。また、将来核保有国がこの条約に入ってきた場合にどのような手順で核兵器を廃棄させるか、すなわち核廃棄の期限や検証、そしてそれを担当する国際機関についても話し合われます。つまり、核なき世界への準備作業が始まるということです。
さらに、世界で過去2000回以上行われてきた核実験の被害者に対する援助や、核実験で汚染された環境の回復のための手立ても議論されます。
日本政府は、日本の安全保障には米国の核兵器が必要だといって、この条約に加わるつもりはないとしています。しかしこれに対して、広島・長崎の被爆者団体や多くの非政府組織(NGO)は、唯一の戦争被爆国であるからこそ日本はこの条約に入って核兵器廃絶の先頭に立つべきだと訴えています。日本が条約を批准するまでに仮に時間がかかるとしても、締約国会議には非締約国でもオブザーバー参加できます。核の非人道性についての議論や核実験被害者への援助は、日本が世界でとりわけ貢献できる分野です。これから日本政府がどうしていくか、私たちが関心をもって監視していくことが必要です。



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