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被団協と共に70年
YMCA職員も受賞式に同行

12月10日にノルウェーで開催されるノーベル平和賞受賞式に、YMCAからも職員を1名派遣しています。被団協と広島YMCAは設立当初から関わりが深く、長年にわたって共に平和活動を展開してきたことから、受賞に貢献した団体の一つとして同行し、被爆者みなさまのサポート等を行なってまいります。

1956年、広島YMCAの講堂で行われた被団協の設立総会

 1938年、広島市の中心部に設立された広島YMCAは、少なからぬ会員が戦災に遭ったこともあり、戦後直後から被爆者の手記をまとめるなど平和活動に力を入れてきました。被爆10年後、12歳で原爆症の白血病で亡くなり「原爆の子の像」のモデルとなった佐々木禎子さんもYMCAに通う子どもの一人でした。原爆で亡くなった子ども達のために慰霊碑の建立活動を始めたのもYMCAの会員・関係者たちです。こうした活動の中で広島YMCAは、被爆された方々を含む多くの市民が集まる場所となり、1956年、ここで被団協が設立されたのでした。

 その後、1960年には原爆ドーム保存運動、1970年代からは市民平和行進、1980年代には10フィート運動など、広島YMCAは被団協はじめ市民団体と共に多数の活動を展開してきました。2017~2021年に行われた「ヒバクシャ国際署名」の事務局も広島YMCAが担っています。ICANのサーロー節子さんや広島県被団協理事長の佐久間邦彦さんなど現在ご活躍の方々も、青年期にYMCAに所属し、共に活動してきた仲間です。

 YMCAのニュースレター『The YMCA』(2023年 7/8月号→)で県被団協の佐久間理事長は、ご自身の体験をふまえ「YMCAには他者と交流して理解し合う、戦争はしない。そういう若者を育ててほしい」と語られました。広島YMCAはこの度の受賞を喜ぶと同時に、核兵器の脅威が増している世界の中で、これまで被爆者から寄せられた声や共に歩んだ道のりを思い起こし、これからも平和への活動を続けようと決意を新たにしています。