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【報告】東ティモールを訪問しました
東ティモールYMCAパートナ・サポート・グループ会議

             

アジア太平洋YMCA同盟では、東ティモール、カンボジア、モンゴルなどのYMCA自立を支援するためにいくつかのYMCAによるサポートグループをつくっています。

東ティモールYMCAの支援には、台湾、韓国、オーストラリア、インド、日本がPSG(Partner Support Group)をつくり、資金的な援助、運営サポート、人材育成や用具の支援などを行っており、現在東ティモールYMCAではサッカープログラム、幼稚園、女性の職業訓練、ユースのリーダーシップ研修などを主に行っています。

9月11~12日にPSG会議として、アジア太平洋同盟、台湾、日本が現地YMCA理事、スタッフと共に東ティモールYMCAの運営、計画、今後の展開について協議しました。
今回の会議に参加した、熊本YMCAの中村賢次郎さんからの現地プログラムのリポートです。

東ティモールは2002年に独立国家となった新しい国です。それまでの紛争などによって多くの人びとが傷つき、社会や人びとの暮らしもとても不安定なものでした。独立と共に誕生した東ティモールYMCAは、首都のディリ近郊のテラ・サンタ地区を中心にユースや子ども達、女性たちを対象にしたプログラムを提供してきました。今は、サッカーやチャイルドケアを通した子ども達の育成が中心です。



1.サッカープログラム(於:コモロセンターグランド) 全体で約200人の子ども達の内、午前のプログラムに参加する約100人の子ども達に会うことができました。熊本YMCAからも、サッカーボール5個とサッカー用品、熊本の子どもたちのメッセージ旗を贈呈しました。

             

グランドは石ころだらけで砂ぼこりがひどく、サッカーをする環境としてはベストなものではありませんが、子どもたちは元気いっぱいにサッカーを楽しんでいました。
東ティモールではサッカーがとても人気で、サッカーリーグもあり、多くの子ども達がリーグ選手になることを夢見て練習に励んでいます。東ティモールYMCAでは、10年以上前からサッカープログラムを続けていて、子ども達はスポーツを楽しみながら、互いを思いやること、ルールを守ること、協力して困難を乗り越えることなどを学んでいます。
サッカーに適したグランドの確保、指導者やボランティアの養成など、取り組むべき課題もありますが、このような課題にも日本や韓国のYMCAが一緒に取り組めればと思います。また、国を越えた子ども達のサッカー交流もぜひ実現したいです。

             

2.YMCA幼児園 2018年から始まった幼児園は、現在は75人の園児が在籍しています。保育士2人とサポートスタッフの3人で2クラスを運営しています。子どもたちはお絵かきや歌など、外遊びなどの他に、文字や数字なども勉強をして小学校への入学にも備えています。

             

長い間YMCAが活動の拠点としてきたテラ・サンタ地区でようやく実現した幼児園。これまでの取り組みから保護者の信頼もあり、これからの発展が期待されています。
保育士を増やすこと、保育内容や運営方法の改善にも取り組まなくてはなりません。チャイルドケアの実績を持つ日本のYMCAとして、サッカー同様にサポートが可能です。夢を持って東ティモールのチャイルドケアに一緒に取り組んでいければと思います。

             

今回の訪問では、東ティモールの外務省、日本大使館、JICA事務所も訪ねました。YMCAの取り組みをより多くの人たちに知ってもらい、協力や交流にサポートをいただけることを願っています。
(熊本YMCAスタッフ 中村賢次郎) 



日本YMCA同盟では、全国から寄せられた「ポジティブネット YMCA国際協力募金」から毎年支援を続けています。みなさまからの善意が、子ども達がサッカーや幼児園に通うことを可能にしています。心から感謝申し上げます。