ガザYMCAメンバーの手記 ~世界YMCA同盟の投稿から
ガザYMCAの会員から、世界YMCA同盟にメッセージが投稿されましたので共有します。12月の爆撃によって破壊されてしまったガザYMCAが、これまで地域の住民にとっていかに貴重な楽しい居場所だったかを述懐しています。
私たちの居場所:ガザYMCAの思い出
私の名前はディナです。国際人道組織の保護責任者として働いています。私と家族にとってYMCAは、単なる施設ではなく、かけがえのない居場所です。
【YMCAでの冒険に満ちた幼少期】
YMCAに初めて入会した日のことを、今でも鮮明に覚えています。私は7歳で、母が兄弟姉妹と一緒にサマーキャンプの登録に連れて行ってくれました。初日から、キャンプのすべてのアクティビティに夢中になりました。
毎年、サマーキャンプに熱心に参加し、絵を描いたり、手工芸品を作ったり、ブランコに乗ったり、ダブケダンスをしたり、バスケットボール、バレーボール、サッカー、ホッケーなどのスポーツをしたりと、キャンプで提供されるすべてのアクティビティを楽しみました。パレスチナの伝統的なダンスであるダブケは、私のお気に入りの趣味になりました。熟練したYMCAのコーチが教えてくれたダンスの練習は今でも覚えています。娘もダブケが大好きで、一緒に練習しています。
YMCA に通っていた間、バレーボールの練習もしました。そこで受けたトレーニングのおかげで、学校の大会によく参加しました。今も友だちとバレーボールを楽しんでいます。
【YMCA:安全な避難所と生涯を通したコミュニティー】
私にとってYMCAは、単なる施設以上の存在でした。宗教、年齢、性別、出身による差別なく、誰もが尊敬と感謝の思いをもって扱われる、安全で包摂的なコミュニティーでした。私と私の家族は、YMCAファミリーの一員であると感じていました。私たちは生涯の友人を作り、その絆は強く、信頼は続いています。
私はサラとワヒブという2人の子の母親として、子どもたちにも私と同じ喜びと安心感を味わってもらいたいと強く願ってYMCAに入会しました。子どもたちが会員になってからは、YMCAに行く木曜日が待ち遠しくて、1週間が長く感じられたほどでした。そこは、たとえ私がいつも一緒にいなくても、子どもたちが友だちと楽しんだり、スポーツをしたり、安心できる場所でした。時には私も子どもたちの活動に参加し、大切な家族の思い出を作りました。
悲しいことに、ガザでの戦争によりYMCAも、私たちがかつて経験したすべての素晴らしい経験も破壊されてしまいました。私たちは生活を立て直すためにガザを離れ、エジプトに向かわなければなりませんでしたが、私たちの心は今でもYMCAとつながっています。今でも木々の香り、ブランコの音、社交活動の活気あるエネルギーを感じることができます。みんなの顔に浮かぶ幸せと喜びは、決して色あせることのない思い出です。
設備の整った施設とユニークな活動が行われているYMCAのような、素晴らしく、安全な場所をみつけるのはとても難しいことです。私たちは物理的には別の場所に移りましたが、心は今でもYMCAとつながっており、思い出を大切にしながら、いつの日か同じ帰属意識と安心感を与えてくれる場所をみつけられるという希望を抱いています。
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