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2025年08月06日

世界YMCAカルロス総主事 8月6日に平和メッセージ
~ Never Again「二度と繰り返してはならない」

世界YMCA同盟のカルロス・サンヴィー総主事が、自身のSNSに平和のメッセージを投稿しました。

カルロス総主事と世界YMCAスタッフのラズバン氏は今年6月、日本YMCA同盟協議会に出席のため来日、その後、東京、大阪、横浜、広島など各地のYMCAを訪問しました。広島YMCAでは、昨年ノーベル平和賞を受賞した日本被団協の方々とも面会し、原爆資料館も見学するなどして核兵器の脅威を目の当たりにしました。
帰国後8月6日、日本のYMCAへの手紙と共に、以下のメッセージを投稿されましたので共有します。


写真左から、日本YMCA同盟田口努総主事、広島県被団協 佐久間邦彦理事長、世界YMCAカルロス・サンヴィー総主事、世界YMCAラズバン・サス氏、日本被団協代表委員 箕牧智之氏、広島YMCA家守治司総主事。(2025年6月28日、撮影:広島YMCA中奥岳生氏)

戦後80年 — 私たちが耳を傾けなければならない呼びかけ
Never Again「二度と繰り返してはならない」

本日、広島への原子爆弾投下から80年が経ちました。世界中が追悼の静けさに包まれますが、広島ではその静けさがより重く響きます——記憶、悲しみ、そして平和への切迫した呼びかけを携えて。

最近日本を訪問した際、私はその想像を絶する日を生きた2人の被爆者とお会いする栄誉に預かりました。ノーベル平和賞を受賞したその方は、1945年8月6日の恐怖だけでなく、生き延びるための強さと、痛みを使命に変える決意を語ってくれました。彼らの物語は冷静で威厳があり、揺るぎない真実で語られ、私は深く感動し、謙虚な気持ちになりました。彼らは単なる生存者ではありません。真実の守り手です。人類の最も暗い側面を目撃しながらも、平和の可能性を信じ続ける選択をした人々です。

そして、私にとって決して忘れることのできない写真がありました。裸足の少年が、背中に幼い弟を背負っていました。その弟はすでに亡くなっており、少年は火葬場の列に並んでいました。涙はありません。感情の表れもありません。ただ、その年齢を超えた重責を背負った、真剣な義務感だけが感じられました。その写真は私を凍り付かせました。これは単なる写真ではありません。それは内側に閉じ込められた叫び、奪われた少年時代、戦争が幼い者たちに課す代償の象徴です。

この二つの瞬間——被爆者たちとの出会いと、あの写真を見たこと——は、政治や地理的な距離、あらゆる言い訳を吹き飛ばしました。これらは「二度と繰り返さない」という誓いが、単なるスローガンではなく、責任であることを突きつけるものです。 今日、ヒロシマを覚える日、私たちは失われた命と永遠に変わってしまった命を悼みます。しかし、追悼だけでは不十分です。私たちは平和、正義、そして子どもたちが兄弟の遺体ではなく本を携える世界を築くために、再び誓いを立てなければなりません。

 日本の皆さんへ、これらの物語を伝え続けてくださり、休むことなく平和教育に取り組んでくださることに感謝します。世界は今、あなたの声を必要としています。聴きましょう。学びましょう。そして行動しましょう。——なぜなら、平和は約束されたものではなく、私たちが築くものだからです


世界YMCA カルロス・サンヴィー

原文はこちらから➡世界YMCAフェイスブック




~日本を訪問して~

広島訪問のほか、6月~7月にかけて日本各地で行われた講演や、大阪万博での登壇など、一連の報告および日本のYMCAへの感謝とエールが、世界YMCAのサイトに投稿されています。

➡世界YMCAのサイトはこちら(英文)