熊本YMCAから世界へ羽ばたく留学生
～熊本地震を乗り越えて～

2018年3月9日（金）、熊本YMCA学院日本語科から、中国・台湾・フィリピン・韓国・ネパール・ベトナム・アメリカの７か国40名の留学生が巣立っていきました。今から2年前、2016年4月13日に入学式が行われ、当時新入生だった彼らは「これから新しい環境で、日本語の勉強を頑張ろう！」と意気込んでいました。が、そんなウキウキ、わくわくした状況から一転、翌日14日の夜に熊本地震が発生。来日して2週間もたたない中での出来事です。新入生は、言葉もわからなければ、土地勘もありません。ましてや、緊急時の対応などを心得ているはずがありません。

発災直後に、スタッフが学生へ安否確認し、とりあえず全学生の無事を確認。翌日15日、スタッフは新入生のアパートから順次訪問し、各避難所へと誘導。そこから、約2週間ほど、ほとんどの学生が避難所生活を強いられることとなりました。まともに食事がとれない、水分補給ができない、ゆっくりと睡眠をとることさえできないなどの生活面でのストレスだけでなく、言葉のストレスなど、想像を超える大変さがあったと思います。 そんな厳しい時期を乗り越えて、4月からは自ら希望する新たな道へと進みます。「地震の時は大変だったけど、熊本へきて本当に良かった！」。卒業式では、そんな嬉しい言葉を聞くことができました。

大学・専門学校への進学、母国での就職、 日本での就職など、それぞれの道を歩みます。しかし、これからもずっとYMCAファミリーの一員として卒業生が世界各地で活躍することを、スタッフ一同祈っています。

熊本YMCA
守田 愛沙

　　　　　　　　　　　　　

卒業生40名と お世話になったボランティアの皆さま・講師・スタッフで記念の1枚

卒業証書授与

多国籍（台湾・ネパール・ベトナム・中国・フィリピン・韓国）だった中級クラスの卒業生