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フィッシャー館と斉藤記念館が国の登録有形文化財に登録されました

YMCA東山荘にある二つの歴史的な建物が、2020年3月19日付で国の登録有形文化財に登録されました。(写真は1号館)

フィッシャー館

フィッシャー館は、日本における初期のYMCA運動の推進に貢献しゲレン M フィッシャー氏(1873~1955)の寄附により、YMCA東山荘の敷地内に1950年に建設されました。フィッシャー氏にちなみ「「芙一舎(フィッシャー)」と名づけられ、当時は聖書研究室として用いられてました。建物はウィリアム M ヴォーリズ(1880~1964)が設計。かつて東山荘にはフィッシャー館の他、本館講堂、宿泊棟もヴォーリズにより設計されましたが、現存するのはフィッシャー館のみになります。建物は東山湖越しに富士山を正面に眺められるように配置されており、周囲の環境や日本人が受け入れやすいデザイン、洋館を思わせる赤い瓦棒葺きの屋根が日本と西洋の融和を感じさせる点などが評価され、2020年3月19日付で登録有形文化財に登録されました。

斉藤記念館

斉藤記念館は、元日本YMCA同盟総主事斉藤惣一(1886~1960)の日本のYMCA運動への大きな貢献を記念して、日本YMCA同盟結成60周年にあたる1965年に建設されました。斉藤惣一は東京YMCA総主事として関東大震災復興や日米交流に尽力、また第二次世界大戦後は引揚救護院長官に就任するなど、日本におけるYMCA運動の推進に努めました。斉藤記念館は体育青少年教育に造詣が深い村田政真(1960~1987)により建築されました。1960年代の日本建築界は、丹下健三を筆頭としたモダニズム建築の流れがあり、斉藤記念館もそのことが感じられるデザインです。重厚な自然石張りの内壁と外壁や建物内にある暖炉は、落ち着いた空間を作り出しています。YMCA運動を牽引した斉藤惣一の功績と戦後の日本の歩みを感じることができる点が評価され、2020年3月19日付で登録有形文化財に登録されました。