孤独や孤立を防ぐための都内避難者宅への訪問を実施しています。
2022年3月よりウクライナから日本に避難してくる人々お一人おひとりに伴走する支援を行ってきました。
現在、関係省庁や東京都との連携もあり、1,664人(2024年11月30日時点)への伴走支援を実践する国内最大規模の支援団体となりました。
下のグラフと表からもわかる通り、時間の経過とともに支援の形も変化を遂げています。
日本YMCA同盟では2022年3月以来継続してきた日本への避難希望者への支援、ウクライナYMCAおよび近隣ヨーロッパ諸国のYMCAへの支援、日本に避難してきた人々が新生活をスタートする際に必要なモノや情報を伝える生活支援の活動を続けてきました。
上記表の通り、最初の夏である2022年7月より第3フェーズに入り、個別訪問により把握されつつある避難者が抱える課題やニーズへの個別の解決策提示、行政や他団体との連携を含む組織的な取り組みへの提言などを同時に展開してきました。
特に都営住宅などを訪問しての聞き取りからはさまざまな要因による心身の不調が増えている傾向が見られました。まだ終わりが見えてこない避難生活の長期化からこの第3フェーズを「心の折れる時期」と捉え、メンタルヘルスケアなどを含む新しい伴走支援に取り組んできました。
現時点で首都圏、そして全国のウクライナ避難者1,600名ほどにお会いしてきました。都内ではお家に上がり時間に制限なく話し込んで来ました。一人ひとりの悩みの深い部分に触れ、ひと言では言い表わせないものがあります。
まったく終わりの見えないウクライナへの攻撃に、心が折れ、泣き出し、本国を想い電気も暖房もつけずに過ごす人たちが多くいました。そのような避難者の方々も、少しずつ様子が変わり、ままならぬ人生の変化を受け止め、日本での長期滞在、定住も視野に入れて立ち上がり始めています。
安全な場所を求めて日本に避難してきたウクライナの人々が自らの言葉で"いま"、"これから"を語る報告会を2023年2月18日(土)に開催しました。そこで聞かれたのは仕事探しや子どもの教育に悩む今の姿と日本社会の一員として恩返しできる生活を送りたいという未来でした。
また、日本YMCA同盟によるウクライナ避難者をめぐる全体概況報告と、行政・NPOの担当者によるパネルディスカッション、「私たち日本社会が問われていること」も同時に行われ、私たちのこれまでの支援活動は今後もますます必要とされていることに加え、行政や他機関との連携、避難者が主体的に関われる活動の展開など、日本人も外国人もともにより暮らしやすい社会を実現するための働きが重要であることが報告されました。
軍事侵攻から一年半。長期化する避難生活は、子どもたちにも深刻な影響を及ぼしています。特に10代は、日本の学校や日本語教室に通いながら、夜はウクライナのオンライン授業を受けるという多忙な生活を送っており、過労やストレスから心身に不調をきたす子どもたちもいます。将来への不安や孤独感、戦争への疑問。やるせない思いを募らせる子どもたちにYMCAは、リフレッシュプログラムやプログラミング体験などを提供。QOL(生活の質)の向上を目指し、伴走サポートを続けています。
日本で暮らす外国籍の子どもたちを支援しようと8月22~24日、東京YMCAが山中湖センターでサマーキャンプを開催。ウクライナ避難者のほか、モンゴル、ネパール、中国の小中学生計20人が参加。片言の日本語と英語に、身振り手振りやイラストなども交えながらコミュニケーションをとり、雄大な富士山を眺めながらボートやカヌー、クラフトなどのアクティビティーを楽しみました。
ウクライナのアニメ映画「ストールンプリセンス:キーウの王女とルスラン」の上映会を8月19日、新宿区四谷の「A-Yotsuya」を会場に実施。約90人の避難者親子が鑑賞しました。
この映画は、映画会社「Elles Films(エルフィルムズ)」の粉川なつみさんが、ウクライナの映画業界を支援したいと、その配給権を自費で購入したもの。
「日本に来てから同年代の友だちと遊ぶ機会がない」。そんな10代の声に応えて8月26日、交流の集いを開催。12人の中高生が「マフィア・ゲーム(人狼ゲーム)」などボードゲームをしながら、ウクライナの流行歌を歌ったり踊ったり、ふざけ合ったり。集いの後は見違えるような笑顔になり、「久しぶりに大声で話した。また来たい!」と話していました。
日本の学校に通い始めた子どもたちにとって、夏休みの宿題は一大事。「朝顔の観察」と言われても朝顔を知らない、数学の文章題が読めないなど、言葉や文化の違いに戸惑うことばかりです。横浜YMCAと日本YMCA同盟では、ボランティアによる宿題会を開催。翻訳アプリを使うなどして言葉の壁を乗り越え、一緒に宿題に取り組みました。
Amazonの物流拠点で使われているプログラミングを、ゲーム感覚で体験できるように開発された子ども向けの教材「Amazon Cyber Robotics Challenge(ACRC)」の体験会を開催。5月に続き2度目となるこの体験会には、幼児から高校生まで15人が参加。前回よりもさらに難しいレベルに挑戦するなど、意欲的に取り組む姿が見られました。
避難者の方からの提案でクリスマス前に実施したワークショップは、ウクライナから避難してきた方の自主企画による“変てこ”人形作りでした。アメリカで提唱されているセラピーメソッドに基づくものだそうで、売るためでも、生活に役立つものを作るためでも、ノウハウを得るためでもなく、ただチクチクして、お茶を飲みながらおしゃべりしながら人形を作りました。
私たちは引き続き伴走を続けます。これらの活動は全てみなさまからのご寄附によって支えられています。長期化が確実視されるこの活動へのご支援・ご寄附、どうぞよろしくお願いいたします。
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※「今回のみ寄附」領収書は翌月発行しています。
全国の郵便局窓口からのお振替えも可能です。
郵便振替:00190ー6ー464236
口座名義:日本YMCA同盟地域国際募金口
*通信欄に「ウクライナ」とご記載ください。
*領収書を後日郵送でお送りします。
領収書が不要な方は通信欄にその旨お書き添えください。
※税制控除を受けるためには確定申告時に領収書が必要となります。
本プロジェクトは、日本YMCA同盟が加盟する世界YMCA同盟とヨーロッパYMCA同盟、現地YMCA、また、日本全国のYMCA、関係機関・団体と連携して行っています。
YMCA stands for peace:YMCA works for peace
YMCAは平和を希求し、平和のために働く
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