YMCAだからできるウクライナ避難者支援

 孤独や孤立を防ぐための都内避難者宅への訪問を実施しています。

日本で暮らすウクライナ避難者一人ひとりに伴走し、寄り添うために。 

2022年3月よりウクライナから日本に避難してくる人々お一人おひとりに伴走する支援を行ってきました。
現在、関係省庁や東京都との連携もあり、1,631人(2024年3月31日時点)への伴走支援を実践する国内最大規模の支援団体となりました。
下のグラフと表からもわかる通り、時間の経過とともに支援の形も変化を遂げています。 

第1フェーズ
時期:2022年3月〜
支援形態:
来日避難・緊急支援
ヨーロッパYMCAと連携し、ウクライナからの出国から来日までの支援、空港出迎えや国内移動の補助、ホテルでの隔離、住宅への案内などという一連の支援を継続する。
5月がピークとなったが、戦禍激化を受け現在でも来日避難の相談は続いており、一つひとつ対応して来日を支援している。
第2フェーズ
時期:2022年5月〜
支援形態:
生活スタート支援
住居手配から保育園探し、日本語学習の機会提供など日本での生活をスタートするための支援を展開。
交流・学びの場、居場所として「Ukraine Café HIMAWARI」をオープンし、生活講座や無料バザーなどを実施。ウクライナ語で読める本を集めた「ミニ図書館」の開設と運営を開始した。
第3フェーズ
時期:2022年7月〜
支援形態:
生活個別支援
都営住宅などへ個別訪問を実施し、ヒアリングによるニーズ把握と支援策とのマッチング支援を展開中。
「キャリア相談」「ハローワーク・病院同行」「子どもの宿題サポート」等、各家庭の個別支援から、体調不良につながる心のケアの取り組みなど、多様な支援活動を行う。
第4フェーズ
時期:2022年12月〜
支援形態:
中長期滞在定住支援
秋から大規模な攻撃によって避難の中長期化を覚悟せざるを得ない状況となる。就業、子どもの教育、本国の家族との関係など人生設計に関わる相談事項が増える。罪悪感や未知な将来への不安と向き合いながら、日々の生活、日本のコミュニティとの橋渡しなど多岐にわたる対応を行う。

【第1フェーズ】

ウクライナから何日もかけてようやく来日する避難者を迎える家族

【第2フェーズ】

日本本生活をスタートするにあたって便利な知識や情報を伝える講座

【第3フェーズ】

小学1年生のお子さんの夏休みの宿題をお手伝い

【第4フェーズ】

就業、日本語学習、子どもの教育などについての相談を受け、支援につなげる

ウクライナ避難者支援 2023年の活動報告
~キャンプ、アニメ、ゲーム、宿題、プログラミング~

軍事侵攻から一年半。長期化する避難生活は、子どもたちにも深刻な影響を及ぼしています。特に10代は、日本の学校や日本語教室に通いながら、夜はウクライナのオンライン授業を受けるという多忙な生活を送っており、過労やストレスから心身に不調をきたす子どもたちもいます。将来への不安や孤独感、戦争への疑問。やるせない思いを募らせる子どもたちにYMCAは、リフレッシュプログラムやプログラミング体験などを提供。QOL(生活の質)の向上を目指し、伴走サポートを続けています。

外国にルーツのある子どもたちのキャンプ

日本で暮らす外国籍の子どもたちを支援しようと8月22~24日、東京YMCAが山中湖センターでサマーキャンプを開催。ウクライナ避難者のほか、モンゴル、ネパール、中国の小中学生計20人が参加。片言の日本語と英語に、身振り手振りやイラストなども交えながらコミュニケーションをとり、雄大な富士山を眺めながらボートやカヌー、クラフトなどのアクティビティーを楽しみました。

ウクライナのアニメ上映会開催

ウクライナのアニメ映画「ストールンプリセンス:キーウの王女とルスラン」の上映会を8月19日、新宿区四谷の「A-Yotsuya」を会場に実施。約90人の避難者親子が鑑賞しました。
この映画は、映画会社「Elles Films(エルフィルムズ)」の粉川なつみさんが、ウクライナの映画業界を支援したいと、その配給権を自費で購入したもの。

ティーンエイジャーの集い

「日本に来てから同年代の友だちと遊ぶ機会がない」。そんな10代の声に応えて8月26日、交流の集いを開催。12人の中高生が「マフィア・ゲーム(人狼ゲーム)」などボードゲームをしながら、ウクライナの流行歌を歌ったり踊ったり、ふざけ合ったり。集いの後は見違えるような笑顔になり、「久しぶりに大声で話した。また来たい!」と話していました。

学生ボランティアと「夏の宿題サポート」

日本の学校に通い始めた子どもたちにとって、夏休みの宿題は一大事。「朝顔の観察」と言われても朝顔を知らない、数学の文章題が読めないなど、言葉や文化の違いに戸惑うことばかりです。横浜YMCAと日本YMCA同盟では、ボランティアによる宿題会を開催。翻訳アプリを使うなどして言葉の壁を乗り越え、一緒に宿題に取り組みました。

プログラミング体験 ACRC

Amazonの物流拠点で使われているプログラミングを、ゲーム感覚で体験できるように開発された子ども向けの教材「Amazon Cyber Robotics Challenge(ACRC)」の体験会を開催。5月に続き2度目となるこの体験会には、幼児から高校生まで15人が参加。前回よりもさらに難しいレベルに挑戦するなど、意欲的に取り組む姿が見られました。

自主企画ワークショップ“変てこ”人形作り

避難者の方からの提案でクリスマス前に実施したワークショップは、ウクライナから避難してきた方の自主企画による“変てこ”人形作りでした。アメリカで提唱されているセラピーメソッドに基づくものだそうで、売るためでも、生活に役立つものを作るためでも、ノウハウを得るためでもなく、ただチクチクして、お茶を飲みながらおしゃべりしながら人形を作りました。

私たちは引き続き伴走を続けます。これらの活動は全てみなさまからのご寄附によって支えられています。長期化が確実視されるこの活動へのご支援・ご寄附、どうぞよろしくお願いいたします。

◆ 募金方法 

クレジットカードで継続して寄附をする
¥500~¥50,000から金額を選択し毎月寄附をすることができます。

※「毎月定額寄附」領収書は毎年1回、1月中に、
前年1月〜12月ご寄附分をまとめて発行します。
※郵便事情等により遅れる場合もございます。
予めご了承ください。

全国の郵便局窓口からのお振替えも可能です。

郵便振替:00190ー6ー464236
口座名義:日本YMCA同盟地域国際募金口
*通信欄に「ウクライナ」とご記載ください。

*領収書を後日郵送でお送りします。
領収書が不要な方は通信欄にその旨お書き添えください。
※税制控除を受けるためには確定申告時に領収書が必要となります。

本プロジェクトは、日本YMCA同盟が加盟する世界YMCA同盟とヨーロッパYMCA同盟、現地YMCA、また、日本全国のYMCA、関係機関・団体と連携して行っています。 

 YMCA stands for peace:YMCA works for peace
YMCAは平和を希求し、平和のために働く